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犬の病気とお悩み辞典 Pet-Wellness ペットウェルネス

梅雨から夏に酷くなりやすい犬の皮膚炎②

今日のテーマは、ワンちゃんに多い「皮膚炎」です。
特に皮膚炎というのは梅雨時期から夏にかけて圧倒的に増えます。梅雨時期から夏におきる皮膚炎というのは冬場におきる皮膚炎と違い、
一旦治ったかな?と思っても繰り返し繰り返しひどくなるという時期です。

この原因についてどのように対処したらいいか、
①では、身体の表面から見たポイントを説明していきましたが、
②では内側から見たポイントを説明していきます。

梅雨から夏に酷くなりやすい犬の皮膚炎①こちら

⑥フードの質について

6番目は「フードの質」について。皮膚炎というのは、外的要因だけではありません。
冬場も皮膚炎がおき、重要な問題になります。

フードの質ですが、フードに使われている動物性タンパク質の質が悪いと
中途半端に分解されて、悪い細菌に分解され、かゆみの成分「ヒスタミン」が大量にできます。

もうひとつは、エンドトキシンというタンパク質が、悪い悪玉菌に分解されて、
ドッグフードを作るときに過熱をされて死ぬんですが、
私たちは細菌が加熱されて死んでしまうと毒性がなくなると思うんですが、
このエンドトキシンというのは加熱しても毒素がなくなりません。

この毒素があることによって皮膚炎をおこす犬がいます。

どうやって質の悪いタンパク質を使っているフードかというのを見分けるかというと、
ニオイと味しかありません!

まず、ニオイを嗅いで頂きたいんです。

変なタンパク質のニオイ、鯉の餌のようなタンパク質のニオイがするものは
こういう危険があります。

皆さんにはお勧めしませんが、ブリーダーや獣医師、ペットショップの熟練した人は
ドッグフードを自分たちの責任で食べます。食べて実際に味で確認するという事です。

ドッグフードでもニオイと味で、検査をしなくてもどれぐらい食べ物が劣化しているかわかります。

ヒスタミンが発生したり、エンドトキシンが含まれているという事が直接的にわからなくても
ニオイと味の良いものはこういったものは含まれていません。

ニオイが臭い、味が良くない時は、こういう危険度が高いです。

皮膚炎をもっている犬はローテーションという事をします。

牛肉にアレルギーがある犬は豚肉にしたり、豚肉にもアレルギーがある犬は鶏肉にします。
アレルギーがある犬は順々に変えていくことによって、
皮膚炎を起きないようにしよう、食品性のアレルギーが起きないようにしよう、という事です。

これで治る犬もいるんですけど、どんなに食べ物を変えても皮膚炎が続く犬が多いんです。

実は、食べ物にアレルギーがあるかもしれませんが、食べ物より重要なものが、タンパク質の質。
このヒスタミンとエンドトキシンが大量に発生しているものを食べていると
アレルギーがあってもなくても、そういうものを食べている限り皮膚炎が続くという
根本的な問題があります。

ですので、牛肉アレルギーをもっている犬が、質の良い牛肉で作ったドッグフードを食べたら…
皮膚炎が治るというようなことが起きます。

皮膚炎で1年中悩んでいる犬におすすめしたいのが、食べ物の種類ではなくて、
同じアレルギーがある食べ物でも質を良くしたフードに変えていただくと、
皮膚炎がグッと良くなるケースがあります。

質の良いタンパク質を摂ってヒスタミン、エンドトキシンが含まれているような
悪いニオイ、悪い味のするものを防いでいただくということが重要になってきます。

⑦身体の引き締めについて

7番目は「体の引き締め」について。夏場になってきますと、温度・湿度が高くなってくるので体温があがります。

体温が上がると、犬の体に蓄積された脂分がフリーラジカル化して
体の中に炎症が連続的に起きていきます。

雨場、夏場、梅雨時期までに、ある程度体を引き締めておくという事をしておくと、
分解しやすい脂分がエネルギーに変えられていくので体の中で酸化が起きにくくなります。

もうひとつは体が引き締まって皮膚の体脂肪が減っていくので、
犬は主に足の裏と口から熱を出していきますけれども、
皮膚が薄くなれば、脂の層が薄くなればなるほど、
直接的に汗ではないのですが、温度が外にでやすくなります。
ですので、梅雨時期までに引き締めておくと良いです。

まずは外的…主に温度、湿度、そしてアスファルトの温度を直接的に確認をする。
シャンプーをしたときには必ず指の間、お腹までしっかり乾かしていただく。
耳の中の乾燥、清潔さを保ってあげてケアをして下さい。

年中皮膚炎を患う子には、ポイント⑥の「フードの質」を上げて下さい。
犬にとっては「タンパク質」が重要です。

特にローテーションをやっても状況が良くならない愛犬においては、
種類ではなく質において特化して良いモノをあげて下さい。

夏前、梅雨前までに体を引き締めておいていただくということが、
皮膚炎に対抗する重要なポイントになります。

梅雨から夏にかけて酷くなりやすい犬の皮膚炎①こちらから