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犬の病気とお悩み辞典 Pet-Wellness ペットウェルネス

愛犬の足腰の衰えを防ぐには

シニア犬のケアと心構えについて
今日は、皆さんからお問い合わせやお悩みの多い
足腰についてお話をさせて頂きたいと思います。「足腰の衰えをどのように防ぐのか?」という事ついては、
ワンちゃんだけでなく人間の世界でも非常に研究がされています。
私達(人間)では、老年医学と言います。

一般的に老化現象というのは、後ろ足からきます
つまり、後ろ足の衰えを防ぐことが出来れば、健康で長生きすることが出来ますので、
ここではそのコツと症状についてお話したいと思います。

まず、どのような症状が出るかというと、足腰がプルプルと震えるということです。
例えば、オシッコをする時ご飯を食べる時などに、
足がプルプル震えている場合には、老化が進みかけていると言えるでしょう。

次に、ワンちゃんの名前を呼んだり家族が外出先から戻った時などに、
今までならワンちゃんがささっと駆け寄って来ていたのに・・・起き上がるのに時間がかかる場合、
これも老化が進んだ為に起きる症状だと考えられます。

続いて、階段の上り下りがだんだん難しくなってきます
後ろ足が衰え、それが進んでくると階段を上れなくなり、下りれなくなります。

そして、ワンちゃんの大好きな散歩についても、最初は嬉しいのですが、
歩いている間にだんだんトボトボ歩く様になる
ということが良くあります。

ワンちゃんの足腰の衰えというのは、上記の様な症状から見ることが出来ます。

この症状は、早い子であれば7才位から感じられる様になります。
また遅い子ですと、11才~12才位になって、ある日突然老化が進むという事もあります。

では、「なぜ老化を防ぐ工夫が必要か?」と言うと、
人でいう老年医学により、老化と寿命に非常に密接な関係があるからです。

これは、人のデータになりますが、
400メーターのトラックを早く歩ける人ほど健康で寿命も長いことが分かっています。

また、大股でしっかりと歩ける方というのも健康で病気をしにくいそうです。

ワンちゃんも若い時期は力強く歩けますが、
年齢と共に力がなくなってゆっくりしか歩けなくなってしまいます。

これも人のデータになりますが、介護の理由として
筋肉の低下とアルツハイマー(身体が衰弱する・記憶ができなくなる)があげられます。

先程述べたように筋力の低下や足腰低下に非常に関係があるのは、
身体全体の低下と身体能力の低下だということが分かります。

これらを自分の大切な愛犬に活かす時に一体なにが出来るでしょうか?

1つは食事です。

ワンちゃんは年齢と共に食事を吸収して消化する力が弱くなってきますので、
いかに質の食事を与えるかが足腰の衰えを防ぐ意味でも大事なポイントになります

2つ目に運動です。

よく、うちは毎日散歩に連れて行っているから大丈夫。などと言われる方がいらっしゃいますが、
実際にはもう少し質を高める必要があります。

早く歩いたり大股で歩くのに必要な速筋を鍛えることが重要になります。

筋肉には、速筋と呼ばれる速く動かす筋肉と遅筋と呼ばれるゆっくり動かす筋肉があり、
つまづいたりした時にぱっと足が前に出るかどうかというのは、
速筋が鍛えられているかどうかになります。

ですから、若い時にはつまづいても転ぶことはほとんどありません。

しかし、年齢と共にだんだん足が前にでなくなり、
つまづいて骨折などのケガをしてしまうこともあると思います。

ワンちゃんも私達人間と同じで、
速筋を鍛えることによって足腰の衰えを防ぎ、病気にかかりにくくすることが大切です。

しかし、速筋は普通に散歩をしているだけでは鍛えることが出来ません。

ワンちゃんの年齢が7才になる位からドックランを定期的に利用するなどして、
意識して鍛えてあげましょう。

また、散歩の途中にある広い公園などでボールを投げて遊ぶのも良いと思います。

その際、ワンちゃんの年齢や体力などを考慮し、
ワンちゃんが少し頑張って走る位の所へボールをなげてあげましょう。

これによって、速筋も随分鍛えられると思います。

それから、手を叩いたり声かけをして走らせてあげるのもいいと思います。
飼い主さんがハキハキと声をかけることで、ワンちゃんの方もそれにこたえて
出来るだけ速く動こうとしますので、これもトレーニングにつながります。

こういう工夫をいつまでもする事によって、
ワンちゃんの病気を減らしていくことにつながると思います。

足腰の衰えを防ぐことが、ワンちゃんの幸せ・家族の幸せに直結していることを
ご理解頂きながら、日々のトレーニングをして頂ければ幸いです。